毎日の食事で、たんぱく質が足りているか気になることはありませんか。プロテインを取り入れる前に、公的な目安の意味を知ると、食生活を振り返りやすくなります。ここでは「日本人の食事摂取基準(2025年版)」をもとに、数字の読み方と注意点を紹介します。
食事摂取基準とは
「日本人の食事摂取基準」は、厚生労働省が示すエネルギーや栄養素の摂取量の基準です。健康の保持・増進や、生活習慣病の予防などに役立てることを目的としています。主な対象は、健康な人と、健康な人を中心とする集団です。
たんぱく質の表には「推定平均必要量」「推奨量」「目標量」などが並びます。推奨量は、同じ年齢・性別の集団に属するほとんどの人が、必要量を満たすと考えられる量です。目標量は、生活習慣病の発症予防を目的とした指標です。
表の数字は、個人の適量をそのまま決めるものではありません。身長や体重、身体活動の状況にも注意が必要です。治療のために食事を調整している人は、一般向けの基準だけで摂取量を決めず、医療機関での指導を確認しましょう。
年齢や性別による目安の違い

2025年版では、たんぱく質の推奨量は、18〜64歳の男性で1日65g、女性で1日50gです。65歳以上では、男性は1日60g、女性は1日50gとされています。これらは食品に含まれるたんぱく質の量であり、肉や魚の重さや、プロテイン粉末の重さではありません。
子どもは年齢区分ごとに値が設定されています。妊娠中や授乳中には、通常の値に加える量も示されています。家族で同じ目安を使わず、自分が該当する区分を確認することが大切です。
一方、目標量は、食事全体のエネルギーに占めるたんぱく質の割合で示されます。「g/日」の推奨量とは意味も単位も違います。表を見るときは、年齢・性別に加えて、どの指標の数字なのかを確かめましょう。
食事から摂れるたんぱく質
たんぱく質を含む身近な食品には、肉、魚、卵、大豆・大豆製品などがあります。これらを使う料理は、食事の「主菜」に当たります。摂取量を考える入り口として、普段の食事にどのような主菜があるか振り返ってみましょう。
食事は、主食・主菜・副菜を基本に、いろいろな食品を組み合わせることが大切です。たんぱく質の数字だけを見て、食事全体を決めないようにしましょう。ご飯やパンなどの主食、野菜などを使う副菜も含めて考えます。
食事摂取基準は、通常の食品からの摂取を基本としています。推奨量の全量をプロテインで補うという意味ではありません。製品を追加するか考えるときも、まず食事から摂っている分を確認することが出発点になります。
摂りすぎについての注意

2025年版では、たんぱく質の「耐容上限量」は設定されていません。上限の基準を決められるほど、明確な根拠となる報告が十分ではないためです。上限の数値がないことを、量を気にせず摂ってよいという意味に受け取らないようにしましょう。
また、推奨量は安全性の上限を示す数字ではありません。少し上回っただけで健康への影響を断定することもできません。摂取量の評価では、食事の内容や健康状態も含めて考える必要があります。
健康食品を利用するときは、製品に表示された摂取目安量や注意事項を守りましょう。メーカーの公式FAQでも、体質や健康状態によってプロテインが合わない場合があると案内されています。アレルギーがある人は、原材料なども確認してください。
不安なときの相談先
自分に合う量や食事の組み立て方が分からないときは、医師や管理栄養士などに相談しましょう。薬を服用している場合は、健康食品との併用を自己判断せず、医師や薬剤師に確認してください。持病がある人や食事の制限を指示されている人も、摂取量を変える前に相談するとよいでしょう。
プロテインを飲んで体調がすぐれない場合は、摂取を中止し、医師などに相談してください。相談の際は、食事の内容に加え、使っている製品や摂取量を伝えられるよう、利用状況を記録しておくとよいでしょう。
まとめ
たんぱく質の摂取目安は、年齢や性別、指標の種類によって読み方が変わります。公的な基準を参考に、まずは普段の食事を振り返りましょう。上限量が設定されていなくても、多量に摂ってよいとはいえません。自分に合う量に迷うときは、医師や管理栄養士などに相談してください。
参考にした情報
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)の策定ポイント」(確認日:2026年10月4日)
- 厚生労働省 スマート・ライフ・プロジェクト「食事バランス教室」(確認日:2026年10月4日)
- 消費者庁「健康食品(一般の方向け)」(確認日:2026年10月4日)
- 消費者庁「健康食品Q&A」(確認日:2026年10月4日)
- 株式会社 明治「プロテインを飲むときに注意することはありますか」(確認日:2026年10月4日)
